2008年8月1日(金)~3日(日) AIDS文化フォーラムin横浜で、PNY 〔ぴにぃ Peer Network Yamagata〕 として参加してきました。
参加して10年目。節目の年としての緊張と、自分の歳も感じつつ(笑)、参加させていただきました。
「AIDS予防のための小中高等学校の系統的性教育!」 「AIDS対策を考える保健師の会」 に参加くださった皆様、ありがとうございました! 検討内容については、今後もブログで触れさせていただきたいと思います。
今回は少しこれまでの経過をご紹介したいと思います。
私は10年前は、AIDSボランティアに属して活動したり、各地の仲間が属す患者会と保健所をつなぐ役割をするために走り回ったり、今で言うピア・エデュケーションのようにちょっと年上のお姉さんが子ども達の立場に立ってAIDS予防について話してくれる的な講演を目指して活動したりしていました。
月日のたつのは早いもの・・・。
あっという間にピア・エデュケーションから、「より多くの人の健康を守るためには、学校教育を活用していきたい」 と教育者が教育していくための教材作りなどに携わるようになりました。
10年たって若いときには感じることのできなかった、問題点や、大人や先生たちの子どもたちに対する愛情を感じることができるようになりました。実はそのことを考えると、「歳をとっていくにつれてもっと豊かな感情が身についていけばいいなぁ」 と月日がたつのもちょっと楽しみになります。
10年間、どんな題材を2時間のPNYのブースで話してきたか見てみますと・・・
◆ ◆ ◆
1999年
保健婦とHIV/AIDS ~地域から見えてきたもの ~みんな本音の座談会
2000年
これでいいのか保健所!? 活用方法を大激論!! ~活用しています?活用されています?~
2001年
PNYの保健婦 見直し世直し大作戦?!
2002年
(1) “エイズ対策” 保健所をうまく使っちゃおう!
(2) NGO・学校・保健所etc. 一緒に継続する性教育!
2003年・2004年
(1) 考えよう!保健所をうまく使う“エイズ対策”
(2) 性と生を大切に出来る性教育をしよう!
2005年
共に考えよう! エイズ対策と性(命)の教育
2006年
地域がかわる! 「性」 = 「生きるための心」 の教育
2007年
HIV/AIDS対策を考える保健師の会 (活動の原点に戻った)
2008年
(1) AIDS予防のための小中高等学校の系統的性教育!
(2) AIDS対策を考える保健師の会
◆ ◆ ◆
初めの頃の題名のつけ方は、今となっても 「保健師になって5年目の若造が大それた題名を掲げていたなぁ」 と、怖いもの知らずの勢いを感じ、冷や汗が出ます(苦笑)。
実はこの題名には 「思い出」 と 「深い思い入れ」 があります。
私は1997年位にボランティア活動で、AIDSを発病した若者S君と出会いました。
彼とはその後、親友として一緒に講演活動等を行ってきました。
この親友Sは、とっても頭の切れる人で、いつもいつも、
「渡會は保健師として何がしたいの?!」
「だからそれはどういう意味?」
「それをしたらどうなるの?」
「今後の渡會の展望は?」 ・・・と突っ込み続けます。
保健師の仕事をしている私に、一般から見た保健師・保健所の仕事が知られてないということを、とことん追求してきます。
その結果2000年は、「これでいいのか保健所!? 活用方法を大激論!! ~活用しています?活用されています?~」 という題名をつけることにまでなりました。
今となっては、内心 「怖くてこんな題名いやだなぁ」 と思う私に、真実から目を背けないように、親友Sは活を入れたんだと思います。
今わずかながらですが、保健師のすべき仕事は何なのかを客観的に見ることができるのは、親友Sのお陰です。
残念ながら悲しいのですが、親友SはAIDSの症状が進み地元に帰り、一緒に活動していくことが難しくなりました。
一緒に活動することは難しいけど、親友Sにこれまで学んだことは一生の宝物です。
10年たって今だからわかってきました。10年目の節目としてS君にお礼を言いたい。
S君、親友だからこそ、厳しい言葉で活を入れてくれてたんだね。
一緒の宝物をくれたS君に心からありがとう。
心から、また一緒に活動できる日が来てほしいと願っています。
AIDS文化フォーラムin横浜ホームページ
http://www.yokohamaymca.org/AIDS/