7月22日に国立保健医療科学院における【短期研修】エイズ対策研修(地域基盤整備)の講師を務めてきました。
「保健所と地域の連携 -エイズ予防のための地域づくり-」という題名でお話しさせていただきました。
対象は、都道府県、指定都市・中核市・地域保健法施行令で定める市、特別区及び保健所等におけるエイズ担当者(保健師、医師、検査技師等の方々)でした。
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この研修会で講師を引き受けさせていただいて5年ほどになるのですが、毎年全国の保健師さんやエイズ担当の方にお会いできるのは私にとって、いろんなことを教えていただけるネットワークが広がる本当にうれしいことです。
地域ケアシステム作りを主にお話ししてきましたが、AIDS対策における地域ケアシステム作りは、保健師活動のどの活動にも応用できるところが多くあります。AIDS対策を行っていくためには、その土地の歴史や価値観、風土などを知った上でないと解決できないところが多く、その上、疫学的な分析を合わせて考えていくことが必要です。
そこには単なる感染対策ではなく、感染対策・精神保健・母子保健・成人保健・高齢者保健・企画等など、さまざまな角度からあらゆる担当者がかかわっていく必要があるのです。いわゆる縦割り行政ではなく横のつながりを大事にするというところです。しかし、実際は大変難しいところです。その地域の問題・課題を関わるもの全てが認識していくことが重要になっていきます。
たとえば簡単なものを例に挙げると、感染症の予防行動には「人を大切にする・自分を大切にする」自尊心を高めることが関係しますが、そこには幼少時からの家庭での教育であったり、家庭内での父母同士の話し合える関係などが関係してきます。精神保健・母子保健・感染対策が関わり、その教育を広めるには、成人保健・高齢者保健・企画が関係してきます。
お話をさせていただき、大変未熟な講義ながらそのつながりと地域のケアシステム作りについてよく理解できたといっていただけたことは、なかなか理解していただきにくい部分と思っていましたので、話した私自身、嬉しさと共に感動してしまいました。
皆さんに支えていただきながら、もっともっと深い活動を保健師として考えていければと願っています。
良い機会を与えていただいた国立保健医療科学院の先生方・受講していただいた皆様に感謝いたします。
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また、今、毎年恒例のAIDS文化フォーラムin横浜2009の準備に取り掛かっています。
8月8日土曜日
▼13:00~15:00
AIDS予防のための小中高の「生きるための心の教育(性教育)」
▼16:00~18:00
今新たにAIDS対策における保健師の役割を検討しよう!
『PNY(Peer Net Work Yamagata)・性問題対策を考える保健師の会』 として開催します。
また、皆さんにも詳しくご紹介できればと思っています。